@article{oai:jissen.repo.nii.ac.jp:00000180, author = {木下, 節子 and キノシタ, セツコ and Kinoshita, Setsuko}, journal = {実践女子短期大学紀要}, month = {Mar}, note = {P(論文), 生体内でのビタミンD合成は、適切な量の紫外線B(UV-B)により促進され、その代謝には温度(気温)も影響を与えると考えられている。北米における研究では、日射量と、膀胱癌、食道癌、腎癌、肺癌、膵癌、直腸癌、胃癌、子宮頸癌死亡率との間に負の関連が観察され、日本においても、食道癌、胃癌、結腸癌、直腸癌、膵癌、胆嚢・胆道癌と日射量との間に負の相関が認められ、日射が、悪性新生物のリスク軽減になんらかの関連があるのではないかと示唆されている。更に、生体内ビタミンDの状況が、癌罹患の予後に影響を与えるのではないかという報告もある。本研究では2006年に気象庁より発行された気象のメッシュデータを用い、欧米で日射量と予後との関連が示唆されている結腸癌、肺癌、前立腺癌、乳癌(女性)について、日本における死亡と気象因子(日射量、気温)との関連を把握することを目的とする。メッシュ気候値2000(気象庁)を入手し、日本全国の全天日射量(MJ/m2日)、最高気温(℃)を都道府県ごとに算出した。厚生労働省人口動態統計より、結腸癌、肺癌、前立腺癌、乳癌の死亡数(2002年)を入手し、47都道府県に対する年齢調整死亡率(1985年日本基準人口)を算出し、日射量、気温と死亡の関連を検討した。結腸癌については、日射量、気温共に負の関連が、肺癌と乳癌(女性)は日射量とのみ負の関連が認められたが、前立腺癌については、日射量と弱い正の関連が認められた。結腸癌、肺癌、乳癌(女性)死亡のリスクの高い地域は、日射量が少ない傾向が認められたが、気温による影響は認められなかった。前立腺癌死亡のリスクについては、日射量、気温による影響は認められなかった。癌の発症、進展には喫煙や食習慣、運動など様々な要因が関連していると考えられているが、本研究では気象因子のみに焦点を当てて関連を検討した。本研究で利用したメッシュデータは、生態学的研究だけでなく、個人に対するUV-B曝露の代替指標としても、十分利用ができるものと考えられる。}, pages = {247--257}, title = {日本における悪性新生物の地理分布と日射量、気温に関する生態学的研究}, volume = {29}, year = {2008} }